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弁理士の寿命と健康

似たようなことを表のipippiに書いているんですが、弁理士という職業は概して長寿の方が多くて、40代半ばの私はやっと若手を脱したくらいの状態です。普通の企業であれば定年退職する60代でも現役ばりばりですね。おかげで合格以来大学の先輩弁理士には未だに頭が上がりません(^_^;。

基本的に弁理士というのはhappyな職業といわれています。医者や弁護士のクライアントは身体や金銭的問題などで困ったから来ているのに対し、弁理士のクライアントは良いアイデアを思いついて何とか権利にしたいと前向きな気持ちで来ることが大半です(訴訟はそうはいかないですけどね)。どんなに忙しくても解決すれば喜ばれますし、大抵の場合手続に瑕疵があってもクライアントの生命に影響を及ぼすことはありません。

だからといって、弁理士はお気楽な商売、というわけではありません。ある統計からすると、1人で開業して他に弁理士がいない、いわゆる1人事務所の数は事務所数全体のおよそ80%を占めるそうです。1人事務所の場合、弁理士と事務補助者、あとは経理担当者がいるかいないか、という構成が大半です。こうなると、1人事務所の弁理士は重大な決断をしたり、また、経営上悩み事があっても自分で解決するしかありません。こういった弁理士にはさぞや日常的にプレッシャーがかかっているだろうと推測します。特に、自宅開業している場合、一日中仕事をしているような状態になり、家庭との切り分けが難しくなるかもしれません。

企業にいると、社員の健康に関して労働安全衛生法で安全健康配慮義務が課せられているため、メンタルヘルス維持のために様々な方策がとられています。相談窓口もありますし、担当産業医が常に職場のメンタルヘルス状態を把握する体制が取られています。一方、個々が個人事業主である弁理士の場合、弁理士会として個々の会員のメンタルヘルスを維持する取り組みをするまでには至っておらず、人間ドックを安価で提供するに止まっています。この件に関して弁理士会に義務も責任もないので、殊更に取り上げることもないのですが、昨今、企業におけるメンタルヘルス問題が大きく取り上げられていることに鑑みると、何らかの方策をとっても良いのかもしれません。

こんなことを書いているのも、一昨日自主ゼミの教え子だった弁理士が、事情はよく分かりませんが長男を道連れに無理心中してしまったので、事前に何とか救える方法はなかったのだろうか、と思っているからです。彼は、自宅開業している1人事務所の所長であり、しかも奥さんは病院に入院中だったと聞きます。彼にのしかかる責任は重大だったでしょう。こんな時、カウンセリングを受けるだけでも随分違ったと思います。あるいは、周囲に何らかの助けを求めただけでもその後の展開は違ってきたでしょう。無念でなりません。

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