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特許戦略という用語

(今回もipippiの記事を書き直してお送りします)

特許戦略、あるいは知財戦略といった場合、人によって全然言ってる範囲が違うように思うので、何かつかみ所のないフワフワしたようなものに感じてしまいます。例えば、個別商品に関する方法論を特許戦略と言っていたり、ライセンスをどうするかという議論がイコール特許戦略だと言っていたり、極めて抽象論で実務への適用に大きな疑問符が付きそうな議論を特許戦略と言ったり。どうも、戦略論に関する理解があまりない人が議論をあれこれしているから用語の定義が不安定になっているのではないか、と思えるのです。つまり、事業戦略なり経営戦略なりで過去数十年間語られてきているツールやフレームワーク、そして方法論を学んでいる特許戦略家が極めて少ないように見えます。これが、特許戦略と事業戦略や経営戦略との整合性が取れないでいる原因のように思います。

そして、特許戦略や知財戦略を(企業毎のノウハウは秘匿してもいいですから)オープンに語る場が非常に限られており、しかもその場には企業の実務家が出席しないからますます議論が宙に浮いている気がしてなりません。事業戦略や経営戦略の場合、実務家が専門職大学院(MBAなどが良い例ですね)に行き、大学の研究者と交流を行うことで互いに情報交換を行い、かつ、理論構築を進めているため、実務と理論との乖離が少ないのですが、特許戦略や知財戦略においてこのような実務家と研究者との交流が行われている例は少ないです。期待されている知財専門職大学院では教員は立派でも実務家として大学院に通っている学生は知財専門家としての経験はあまり少ないようであり、しかも目的意識が特許戦略の専門家になるということにないように思えます。カリキュラムが産業財産権法のイロハから始まっていますし。

そして、このblogにも書いているように、企業の実務家とて経営戦略や事業戦略のイロハを知っている人ではないので、企業内において語られる特許戦略あるいは知財戦略も一定の限界があります。このあたりが最近の自分の焦りとなって出てきているような気がします。どうしたものでしょうか…。

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