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製品の低価格路線

このところ2回ほどこのBLOGで話題にした低価格路線、超低価格PCやPNDは破壊的イノベーションで説明できそうですが、低価格路線そのものは破壊的イノベーション以外の理由で起こるようにも思えます。例えば、最近はNokiaを始めとして世界的にトップシェアを競う携帯機器メーカーは低価格端末をものすごい量販売することでシェアを高めています。これは、発展途上国を中心に低価格端末に値頃感のあるマーケットをNokia等が重視する戦略をとっているからだと思っています。日本の携帯機器メーカーは中高級端末を製造するのに長けているわけですが、世界的に見て中高級端末を購買できる階層は限りがありますので、世界的には大したシェアをとれずにいるように思えます。結局、それは携帯端末をグローバルに販売する気があるのかないのか、という戦略の分かれ目のようにも見えます(日本の携帯機器メーカーが中高級端末に偏ってしまったのは国内の携帯機器端末の開発手法にもよるとの話もありますが)。

超低価格PCの場合、今のところ先進国を中心に販売が進行しているようですが、当然のように発展途上国にとっては今まで手の届かなかったマーケットに対して魅力的な価格帯でのPCが販売されるわけですから、超低価格PCはマーケットそのものを一気に拡大するポテンシャルを持っています。このような観点で作られたものとして、他にはインドのタタモータースが発売を予定しているナノという自動車があります。この場合、国民的自動車という観点で作られたので、厳密にはマーケットのグローバル化とは違うのですが、低価格路線によりマーケットを一気に拡大するポテンシャルを持っているという意味では共通すると思っています。昔は、トヨタがパブリカを国民的自動車として販売しましたね。

こういった低価格路線の製品を製造する場合、発展途上国で設計から製造までするならコスト的に可能性がありそうですが、先進国で設計から製造までしたのではコスト的に割が合いません。そうなると、電子機器の場合、Foxconnのような(巨大)EMSに設計から製造まで委託することになります。ブランドを持つメーカーは製品仕様を提示するだけです。こうなると、メーカーはブランドイメージを保ったまま自社の販売網を利用して販売するだけ(だけ、というと語弊がありますが)ですね。

マーケットのグローバル化は、製造業という概念を根底から覆す発想が必要と言えます。ただ、低価格路線の製品の場合、中国製DVDプレイヤーの場合のように知財のコストが製品原価に占める割合が高くなりますので、知財のコストを織り込んでなお利益を出せる体質が必要となります。

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