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パテント誌最新号「知財コンサルティング」特集に思う

このBLOGでは色々な雑誌の記事にインスパイアされて色々なことを書いていますので、当然、最新号(10月25日号)の週刊東洋経済での特集「特許大異変」についても言及しないといけないのかな…と思うのですが、半分は今までさんざん話題にしてきたインテレクチャル・ベンチャーズの取材と、あと半分はマイクロソフトのライセンス方針転換についての話なので、個人的には「まあその通りです」というコメントしか出せません(私も記事以上の情報を持っているわけではないので)。それではつまらないので、もう一つ最新情報にインスパイアされたお話を。

最新号(2008年10月号)のパテント誌は「知財コンサルティング」特集でした(相変わらず記事公開は2ヶ月遅れなので、とりあえずリンクだけ張っておきますが、今はまだ公開されていません)。このところ、日本弁理士会は新たにコンサルタント検討委員会を設立して弁理士が知的財産コンサルタントとして営業する可能性について検討を開始しています。特集記事は、この委員会が中心となって知財コンサルティングとは何かというそもそも論から始めて、知財コンサルティングに必要なツールとしてのパテントマップ作成ソフトの紹介や、知財コンサルティングを行うためのスキルを養う場としての知財ビジネスアカデミーの体験記まで記事の本数としては結構な数がありました。知財ビジネスアカデミーでは有名人となっている東京大学の妹尾特任教授や、弁護士・弁理士ながら知財コンサルティングの草分け的存在として知られる鮫島先生の寄稿もありました。

ただ、全体を読んで何となく未消化な部分が残ったように思います。それは、そもそも知財コンサルティングとは何かという根本的なところの定義がきちんとできていないからかも、と思えたのです。それもそのはず、多分書いている人本人が知財コンサルティングを行っていないからだろうと思うのです。

確かに、前の記事で紹介したように、弁理士業界は知的財産コンサルタントに対する期待感でいっぱいです。しかし、現実に中小企業が知的財産コンサルタントを依頼する相手としてまず思い浮かべるのは弁護士であり中小企業診断士ではないかと思えるのです。弁理士の知名度はそれほど高くありません。弁理士を知っていてもそれは発明を創出してからの出番であり、例えば発明相談に行ったら弁理士がいた、というコンタクトの仕方なのではないでしょうか。当然、弁理士業界としたらそれでは困るわけです。では、どうするか。これは政策的な問題であり特集記事には書くべきことではないのかもしれませんが、まだそのレベルの議論は煮詰まっていないように思えました。

また、知財ビジネスアカデミーは、HPを見ていただければわかるように、決して知的財産コンサルタント養成講座ばかりをやっているわけではありません。しかし、体験記を知的財産コンサルタントの特集記事に入れ込んでしまうと、何か筋違いのように思えてきます。

ということで(強引にまとめてしまうと)期待して読んだ割には知財コンサルティング特集としては思ったほどまとまりのない記事が多かったです。やはり期待感が先走っているような気がします。それではいけないと思うんですが…。例えば中小企業診断士が実例を示した記事とか、ここ毎年行っている関東経済産業局主催の知的財産戦略コンサルタントの実例紹介の記事とか掲載できなかったんでしょうか。残念です。

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