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日本的経営スタイルもいいところがありますね

昨日のNHKクローズアップ現代で、「人に優しい企業の挑戦」と題して、この不況下にあってもリストラ、給与カット等をせずに、それでも高成長を遂げている(ちょっと足踏みしているようでもありますが)会社が幾つか紹介されていました。

相変わらずNHKですから会社名を一切言わないのですが、紹介された順に樹研工業(世界一小さいプラスチック製の歯車を作ったことのある会社)、伊那食品工業(かんてんぱぱのブランド名で知られている全国シェアNo.1の会社)及び林原グループ(トレハロースを安定的に量産できる技術を開発した会社)です。

それぞれの会社は個々にかなり強烈な個性を持っている会社です。それぞれご存じの方も多いかと思いますので、個別の紹介はここでは省略します(日経ビジネスで紹介された経験がそれぞれあるかと思います)。共通するのは、成果主義や株主至上主義といった米国流グローバルマネジメントからかなり遠い位置にある経営主義、すなわち安定雇用、長期的視点に立った成長戦略、短期的成果を度外視した技術開発戦略といったかつての日本的経営とも言える主義を持ちながらも、それぞれ非常に高い技術開発力を発揮して独創的な商品を開発し続けていることです。つまり、一時期時代遅れと言われてきた日本的経営スタイルを採用していてもイノベーションを継続的に起こすことが可能だ、ということです。

また面白いことに、これらの会社の経営者が、例えば松下幸之助であるとか井深大であるとか戦後すぐの時期に世界的会社を創立し、運営してきた名経営者の哲学を信奉しているのです。松下幸之助にしても井深大にしても戦中・戦後の激動期を生き抜いてきた経験がありますので、この世界的不況といった大変換期にあっても通用する経営哲学を持ち得ていたのかもしれません。

一方で、番組中でコメンテーターとして出演していた伊丹教授(東京理科大教授、として紹介されていましたねwink)が指摘されていたように、日本的経営も両手を挙げて賞賛できるわけではなく、安定的雇用等は時に馴れ合いや人間関係の固定化を招いて良くない面もあるわけです。ですから、日本的経営スタイルが見直されたとしても全くの復古があるとは言えません

いずれにしても、どんな経営スタイルであっても、ものづくりをメインとする会社にとって圧倒的な技術開発力を有することがアドバンテージをもたらす源泉となるのだな、と改めて思い知らされました。ただ、それが難しいんですよね。

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