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直近の特許出願件数の動向を見て

本日は情報提供、ということで。

2009年は知財業界にとってリーマンショック後ということで激動の時代でした。米国では聞くところによるとレイオフの嵐が吹き荒れ、伝統のある特許事務所も解散を余儀なくされました(記事参照)。米国の特許出願件数も2009年(10/1で締めた数字なのでご注意)は2008年から比較して1万件弱減少しています(資料)し、日本の特許出願も2009年は30万件をようやく超えたのではないか、との噂です。

そんな中、中国知識産権局から2009年の特許(発明専利)件数の統計が発表されました(資料)。この資料によると、2009年の中国の特許出願件数は、2008年の289,838件から8.5%伸びて314,573件になったとのことです。日本の特許出願件数の発表(速報値)がもうすぐですが、もしかしたら日本の特許出願件数は中国にも追い抜かれた可能性があります。

この資料の中で注目すべきは、(国内・海外出願人で分けて発表していて見にくいんですが)特許出願人ランキングにおいてここ何年かトップに君臨していたHuaweiに取って代わって、ライバル企業のZTEが5,427件でトップになり、Huaweiは2,813件で2位に転落しています。また、ここ数年中国においても大量の特許出願をしていたSamsungが1,063件と出願件数を急激に減少させています。日本企業だと、それまでトップであったパナソニックが海外出願人ランキングで2位となり、件数を若干減らしています。

この事実を聞いて思い出したのが、先日BLOGでも紹介した、Samsung及びHuaweiの特許担当者の講演内容でした。確かに、Samsungの担当者は「出願件数を減らしています」と述べていましたし、Huaweiの担当者は「海外出願の件数はまだまだです」と述べていました。つまり、これら2つの企業は、出願件数を競う段階から戦略的な出願を行う段階に移行した、ということです。図らずもこの傾向が出願件数(Samsungは外国出願、Huaweiは国内出願)の減少という形で表れたわけです。

さて、この事実をどう考えるか。色々解釈があると思うのでここでは皆さんのお考えに任せたいと思いますが、知財業界もグローバル化が更に進展し、出願のメインとなる戦場が刻々と変化している、と言うことは事実です。弁理士業界は何を考えなければいけないのか、企業の知財部門は何を考えなければいけないのか、熟考が必要だと思います。

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