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知財情報が持つポテンシャル

このところ業務多忙なこともあり、全然BLOGの更新ができていませんcoldsweats02。パテントサロンの知財系ブログの記事公開が停止されてしまったので、このサイトに直接おいでいただかないと更新の有無がわからない(iptopsを毎日チェックしていただくのも手なんですが)わけで、毎日更新されているかどうかおいでいただいている方には、更新が滞っているのが申し訳ないです。短めでもいいから、とにかく更新を続けますので、今後ともよろしくお願いいたしますm(_ _)m。

と言うことで、本日の記事はエッセンスだけで。

少々古くなりましたが、日本知財学会誌の最新号が届きました。今号の特集は知財情報が持つポテンシャルということで、知財情報から何が読み解けるかということにスポットを当てた論文が並んでいます。知財情報は、アンケート集計と異なり、企業の知財活動、そしてその背後にある研究開発活動がストレートに反映されていますので、企業の姿を曲解することなく把握できるのではないかとの期待で、知財学を専攻している学者のみならず、イノベーション論や計量経済学を専攻する学者、さらには企業経営論(特に企業内の組織論)を専攻する学者の中にも注目されている方が出てきており、ある意味トレンドとも言えます。ただ、知財情報を何らかの形で企業経営に資する数字に変換するのはなかなか難しく、各社とも試行錯誤しているのが現実です。余談ですが、知財管理の2010年3月号に、「経営戦略に活かすための特許解析手法の研究」として、様々な指標が紹介されています。なかなか参考になる文献ですので、ご覧になってはいかがでしょうか。

企業が知財情報から知財戦略を立案する、あるいは研究開発戦略、事業戦略を立案する際に、色々なフェーズを考えることができます。まず、研究テーマを立案する際には、候補となる研究テーマに関する競業他社の出願・権利状況を調査し、可能であれば当該研究テーマの将来性を競業他社の出願・権利状況から推測します。この場合は、技術単位の調査・検索になりますので、書籍「実践 知的財産戦略経営」の言い方を借りるとセミマクロ分析になります。次いで、研究・開発テーマに沿って自社特許ポートフォリオを構築する段階になると、同様に競業他社の出願・権利状況をアップデートしながら進めますので、セミマクロ分析が必要になります。製品開発に際して注意すべき競業他社の権利があった場合、当該権利に関する評価が必要になります。この場合はミクロ分析をすることになります。そして、自社出願の権利形成活動、そして権利取得後の権利維持要否検討活動に際しては、これも個別の案件になりますので、ミクロ分析が必要です。最後に、企業体としての知財戦略、そして事業戦略、経営戦略を立案する際には、企業単位での検討が必要ですので、マクロ分析を行うことになります。

さて、上述の日本知財学会誌では、特許の(被)引用数を用いた知財情報分析手法が幾つか紹介されています。注意すべきは、特許の(被)引用数情報というのは権利成立時、あるいは成立後でないと測定することができず、しかも、被引用数については、後日続々と権利が成立していきますので、定期的なupdateが必要だ、ということです。(被)引用数を用いた分析は、上述の企業が実際に行う知財情報分析手法の中で利用することはできるのですが、あくまでもその時点での過去の実績を表しているに過ぎず、時々刻々と変化する事象に対応することは難しいですし、ましてや将来を予測することはできません。日本知財学会誌に掲載された論文はあくまでも学術的観点に立ったものですから、企業での応用は個別企業にお任せします、というスタンスなのだろうと思うのですが、逆に、そのギャップをアカデミー側が埋める努力をするとそこにビジネスチャンスがある気がしてなりません。ま、私が考えたらその分は自分の儲けになるんでしょうがねbleah

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