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知財戦略なり標準化戦略なり

ご無沙汰しております。未だに体調は最悪でsad、しかしながら平日は業務が押しているし、土日は子どもを連れて遊びに行く用事が目白押しで、全く休息を取る暇がありませんcrying。ちと寿命を縮める結果になりはしないかと不安ですが…ま、生存証明のかわりにつぶやき程度の書き込みを。

産業構造審議会の分科会や知財戦略推進本部の専門委員会、そして知的財産推進計画でも知財戦略、そして今年は標準化という言葉があちこちで踊るようになり、知財を専門としない人たちの間でも「知財戦略」「標準化と知財」という言葉の知名度が高まっているように思います。大学生の間でも、エンジニア自体の将来性(やりがい、金銭的満足度などをひっくるめて)に少なからず疑問を持つ学生の中で、知的財産というのは国際性もあり、しかも「知財戦略」「標準化」といったトピックがあるせいか、これら「知財戦略」「標準化」を志望動機として企業知財部門に就職希望する人もちらほらと出てきたと聞いています。

では、上に書いたような政府系の審議会の委員の中で、実務において「知財戦略」「標準化」に携わった人がどれくらいいるかというと、厳密に統計は取っていませんが少数派(多分1/3、あるいはそれ以下)だという認識でいます。専門家でなくとも専門家からヒアリングをして知識を深めていただいてもいいのですが、あまりそういった努力もされていないように受け止めています。そういった多数派により政策が決定されてしまう危険性については今までもそうであったので、殊更に取り上げる気持ちもありませんが、間違った情報なり認識が世間に受け入れられてしまう怖さはあるように思います。

知財戦略、標準化というと非常にスマートで格好の良いものに受け止められがちですが、私の乏しい経験や社内の経験者から聞いた話を総合するに、知財戦略というのは極めて地道な努力の積み重ねによって成果が得られる部分も多々ありますし、標準化は方針決めも大事ですがパワーゲーム的要素も多々あるので経験値が物を言うところでもあります。従って、知財部門の専門家よりもビジネス経験のある人のほうが成果を出せることもあり得ますし、会社の知財戦略なり標準化戦略を差配するに至るまでには経験値に基づく総合的判断ができる必要があります。しかも、知財戦略や標準化戦略の本質は大きく変化しないものの、考慮すべき要素は日々変化していますから、何年か前まで実務をやっていましたという実務家教員であっても最先端の知財戦略なり標準化戦略を教育して即戦力に育てるのは難しいです(過去の知識が通用する範囲も限られています)。

本来は最先端にいる(であろう)知財の実務家が知財戦略であれ標準化戦略であれ広く語り今現場では何が起きているのかを認識していただく必要が多々あると思うのですが、そういった方ほど多忙を極めているので語る余裕がない(少なくとも自分の身の回りの人たちはそう)のが現実です。よって思うのは、様々な資料になっている知財戦略や標準化戦略が説いている内容は現実のほんの一部を描写しているに過ぎず、裏では担当者が汗まみれになって奮闘しているということを理解していただきたい、ということです。そして、大学生が知財戦略や標準化戦略の担当を希望して知財部門の就職を目指し、運良く企業知財部門に配属されたとしても、入社前に思い描く理想に至るまでにはかなりの時間と努力が必要である、ということです。知財戦略や標準化戦略は全社的課題ですから、知財部門の一担当者が全てを差配することは簡単ではありません。会社全体を動かさないと成就しない課題も山積しています。

日本企業の知財戦略であれ標準化戦略であれ様々な課題を抱えているのは事実で、担当者も十分認識していますが、最近ある成書に語られているような解決策で解決できるならば、実はとっくに解決できているのだと思っています。様々な解決策を実行しても次々と課題が生まれているのが事実ですし、社内のみならず利害関係者は幾つもの会社にまたがっているわけですから、トータルな解決策を実行するには並大抵の努力では済みません。現代はその努力が求められている時代だと思います。

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コメント

はじめまして、著作権フリーライターのタイゾーといいます。

標準化と知的財産権、確かに話題になっていますね。ただ日本の知財関係者は、デファクトスタンダード、ホールドアップ問題やパテントプールに関連した特許権、独禁法の問題は意識しても、JIS,ISOのようなデジュールスタンダードのことは、すっぽり頭から抜けているような気がします。とりわけ、WTO/TBT協定によって、各国の国家規格(JISなど)は国際規格(ISO/IEC/ITU)に整合化しなければならず、さらにこの国際規格に合わないものは自国も含め、政府調達の入札にも参加できないGP協定もあるので、もっと認識されるべきものと思われます。

その原因の一つとして、国家標準化機関が他の先進国と異なり、わが国だけ政府機関が行い、民間企業がお上のご意向に甘えきって、自ら標準化の努力をせず、国際標準化競争に負けこんでいることがあると思います。
下記のブログで、JIS規格票の著作権の観点から鋭く切り込みましたので、ご一読くだされば幸いです。

ピリ辛著作権相談室 Q45:JIS規格に著作権を認めないと、国際標準化戦略に乗り遅れると思うのですが…
http://urheberrecht.cocolog-nifty.com/blog/2010/06/45jis-be6d.html

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