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中小企業と知的財産と弁理士(おまけ)

本日は中小企業白書2009をゆっくり眺める時間があったので、昨日の記事の追加で面白そうな図表を幾つかご紹介します。

今回の中小企業白書2009では中小企業におけるイノベーションの必要性を強く説いています。イノベーションの必要性を裏付けるデータとして、第2-1-2図において、中小製造業において研究開発費が売上高比で高い企業とそうでない企業とでは売上高営業利益率にかなりの差異があり、研究開発費の売上高比が高い企業ほど売上高営業利益率が高いという結果を示しています。これなどは、中小企業の経営者に対してイノベーションの必要性、そしてイノベーションを知的財産で保護する必要性を説く際に参考になるかもしれません。

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同様に、第2-1-3図においては、イノベーションの結果である新製品の売上高が全体に占める比率が高い企業ほど売上高が増収傾向にあることが示されています。

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次に、第2-1-4図において、中小企業におけるイノベーションの特徴として、経営者がリーダーシップを発揮してイノベーションの実現を目指していることが示されています。従って、弁理士なり知財コンサルタントがイノベーションの必要性及び知的財産による保護の必要性を説く相手としては経営者が好ましいと言えます。トップに対する営業の必要性ですね。

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次に、中小企業白書2009では中小企業が研究開発活動を行うに当たって社外との連携の必要性を説いており、この社外との連携の相手先として、顧客・クライアント及び大学、公的研究機関が多いことが紹介されています。裏返して考えると、弁理士等の専門家との連携は現実的問題として行われていないということです。

これを裏付ける調査結果として、付注2-2-12において、外部連携を行った実績のある中小企業において、弁護士・弁理士またはその他専門サービス業との連携を希望する中小企業はごくわずか(数%程度)であることが示されています。コンサルタントは8%程度です。これをどう考えるか(知名度の低さを嘆くか、まだチャンスはあると考えるか)はお任せしたいところです。

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続いて、中小企業における知的財産戦略の現状を調査したアンケート結果の中から幾つかご紹介を。第2-3-5図においては、特許出願を最小限にとどめ、できるだけ営業秘密として保護すると回答した企業にその理由を聞いた結果が示されています。中小企業に特有の理由として「コスト負担が大きい」というものがあります。これは中小企業に対する知的財産権の権利取得活動に対する金銭的援助がまだまだであるという理由だとも考えられるでしょう。

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また、今回の中小企業白書2009では中小企業におけるイノベーションが結果的に収益向上につながることを再三述べています。その一つの証拠として、第2-3-12図において、特許保有企業のほうがそうでない企業に比較して従業員1人当たりの営業利益が高く、しかも、海外特許保有企業のほうが国内特許保有企業よりも高いことが示されています。これなどは中小企業に対する営業ツールになりそうです。

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最後に、付注2-3-8において、中小企業が知的財産戦略上重視する項目が紹介されています。この中で、特許取得経験のある企業は知的財産取得につながる研究開発の促進及び研究開発戦略・事業戦略との一体的推進を挙げる一方、特許取得経験のない企業は知的財産に明るい社内人材の育成・確保及び外部からの積極的な技術導入が挙げられています。弁護士や弁理士などの専門人材の活用は特許取得経験のある企業は高く評価しているものの、特許取得経験のない企業の評価は低いです。これも、知名度の低さを嘆くのか、それともチャンスと考えるのか、考えどころです。

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ちょっと雑多な紹介になりましたが、ご参考になれば幸いです。ただ、考えてみると、これって中小企業に対する知財コンサルの企画書とかに使ったらおいしいコンテンツかもしれませんね。私は単に適当に切り貼りしただけですので、編集著作物だの何だのと言う気もありませんし、言えるはずもないので、ご活用いただければ、と。

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