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特許事務所におけるキャリアプラン

本日は時間もないので要点だけ(だったら寝ろと言う突っ込みは華麗にスルーcoldsweats01)。

最近考えているのが、特許事務所内における弁理士のキャリアパスというものです。

企業所属の弁理士の場合、ある程度の規模の企業であれば人事担当者があれこれキャリアパスを考えるもので(私もちょっとだけ関与したことがあります)、特段「弁理士だから」ということはないようです。弁理士試験合格者数が少なかった頃は、弁理士でないと知財部門の管理職に就けないという噂のある企業がありましたが、最近はその会社の方針がどうであるか、直接お聞きしていないのでわかりません。

しかし、特許事務所の場合、(一応)弁理士あっての特許事務所であり、弁理士の数がその特許事務所を評価する際の項目の一つとなり得る(私が知っている限りでは、いわゆる明細書作成補助者を1名も置かず、明細書は弁理士しか担当しないという事務所が一つだけあります←二桁の弁理士がいる場合ですよ)わけで、しかも、特許事務所業界は、ある意味で「手に職を付ける」という発想で動いているので、弁理士に対してその弁理士が満足する形での評価がされなければ結構な確率で転職してしまう傾向がありますから、事務所内で弁理士をどのように評価し、処遇するかというのは事務所経営、運営の大きな位置を占めています。

とは言え、評価、処遇と言ったところで、よくあるパターンは米国の法律事務所的にアソシエイト→パートナー(パートナーもジュニアパートナーとかシニアパートナーとかに区分するところもありますね)→カウンセルというキャリアパスを用意している事務所もありますし、企業のように○○部、××課を設けてこの課長、部長を歴任させる事務所もあるかと思います。これらのやり方の両方を掛け合わせたタイプもありますね(確か)。

ただ、企業でも同じなんですが、事務所内での評価(特にポストや処遇)と実際の実力とが連動するかと言うと、大抵は連動しているんですが、そうとも言えない場合が時々あるように思います。特に、米国の法律事務所の場合はパートナーによる共同経営(正確には個々のパートナーが独立した経営者として振る舞うことのできる)、言い換えれば事務所経営に特定の人間が大きく関与することがないことが多いのですが、日本の特許事務所の場合、一応業務法人化をしている事務所が多いのですが、そうは言ってもオーナー経営者(所長)の意向により評価なり処遇が大きく左右されることがあり得ます。オーナー経営者の存在が一律に悪いとは私は思っておらず、所長の見識と世間の見識との間に相違がなければ、オーナー経営者は決断が早いので衆議による方針決定より小回りがきいていいことが多いと思います。問題は、所長との人間関係が所内での評価なり処遇に直結してしまっている場合です。いい時は全てが好転するわけですが、悪い時は当然全てが逆方向に回り始め、なかなか止まらない。

このように、所内での評価なり処遇が特定の人間に偏って決定される場合、所内でのキャリアパスが所員に対して公表されず、また、キャリアパスがあったように思えても所長の考え次第でキャリアパスが頻繁に変化してしまうことが起きてきます。こうなると、所員としては所内での目標を失ってしまう可能性があります。

キャリアパスについて明確なポリシーなりビジョンを持っている事務所は多数派を占めるとは思えません。本来、事務所が代理する案件は5年なりのタイムスパンを持っているわけですから、この間の継続性が求められ、もっと言うならば、権利消滅まで20年というタイムスパンがありますから、非常に息の長い活動が求められます。当然、現時点での事務所の経営陣は、次世代にきちんとバトンを渡す責任があり、そのためには次世代を育成する義務もあります。このためには、事務所内でのキャリアパスを明確にすることが望ましいと言えます。

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