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2012年9月

知的財産戦略業務を行うには(私見)

自分がかつて知的財産戦略業務に大して従事していないのに、あれこれと書くのは気が引けるのですが、ちと思うことを。

ここ10年ほどの企業知財部門を取り巻く環境が基本的に好転する傾向にあることを受けてか、職種別求人を採用する企業に対して企業知財部門への配属を希望する新卒応募者が増えた感があります。私が社会人になったかれこれ30年ほど前は、特許部への配属を約束した求人はごくわずか(私が知る限りでは1社だけ)でしたが、今現在は結構な数の企業が職種別求人の中に知財部門配属を約束する求人を用意しているように思っています(統計を取っていないので、具体的な数については知らないのですが)。また、結構な数の企業が知財部門への中途採用の求人を出しています。中途採用の場合は経験者採用に限定されていると思うので、未経験者に対しては門戸を閉ざしていると言えるのですが、かつては企業知財部門員は新卒社員(他部門からの異動を含む)だけ、という企業も多かったように思うので、随分と様変わりした印象があります。

で、企業知財部門への配属を希望する新卒応募者の方に将来の夢をお聞きすると、「知的財産戦略業務に従事したい」という方がかなりいらっしゃいます。あるいは、権利活用業務、渉外業務で他社との交渉の最前線に立つ業務に従事したい、と。確かに、これら業務は外見的には華やかな業務であると思います。

では、知的財産戦略業務にしても権利活用業務、渉外業務にしても、新卒採用者が直ちにこれら業務を行うことができるのかと問われると、私の乏しい経験からしてもこればかりは非常に難しいと思っています。

そもそも知的財産戦略業務って何をするのかという概念については、実は話者により随分と違うように思うのですが、とりあえず、知財部門の部門方針と企業全体の知財方針とを決定することを知的財産戦略業務であると考えた場合でも(多分、この範囲だと大抵の方はこれを知的財産戦略業務であることに同意していただけるのではないかと思っています)、この業務自体がなかなか定型化することができません。また、様々な内的要因、外的要因を検討した上である種の経営判断を行わないとこの知的財産戦略業務に対する最終的な結論を出すことができないと私は思っており、そして、この経営判断を行うにはある程度の経験と知識と先見性がないと難しいとも思っています。こんなこともあり、知的財産戦略業務は大抵の場合企業知財部門のマネージャー、さらには企業知財部門を担当する役員が関与しますし、一部の企業では経営陣による議論の対象になっているようです。

そもそも、知的財産戦略業務の担当者になるためのキャリアプランを用意している企業はあまりないのではないかとも推測しています。確かに、企業は定常的に新陳代謝することを義務づけられていると思うので、知的財産戦略業務の担当者に対しても(それが専任者であってもそうでなくても)後継者育成のプランは必要になるのですが、特定の養成プログラムを持っている企業はほとんどないのではないか(私は聞いたことがありません)と思っています。

こう書き進めてみると、新卒応募者の方には申し訳ないのですが、知的財産戦略業務に従事することを希望して企業知財部門に配属されたとしても、その希望が叶うための明確なプログラムが用意されている状況にあることは稀だと思います。

とは言え、確実に知的財産戦略業務に従事する人員は企業知財部門に存在するわけですから(知的財産戦略業務と認識していなくても、上に書いたような意味での知的財産戦略業務に従事している人員はいるはずです)、何かしらの判断基準に則って企業知財部門員の一部は知的財産戦略業務に従事する業務命令がなされ、そして業務を遂行しているわけです。彼ら/彼女らはどのような判断基準に則って知的財産戦略業務に従事することになったのか。

部門方針を作成するためには、少なくとも自社の知財部門に対する的確で詳細な現状把握が必要になると思います。この現状把握を得るためには、一定期間の(しかも結構長い)企業知財部門、好ましくは当該企業の知財部門での勤務経験がないと難しいと思います。そして、現状把握をした上で、改善点があるならばその改善点を認識し、改善の方向性を筋道立てて(つまり短期、中期計画レベルで)計画する必要があります。これらの知識と実践がないと、部門方針立案業務はうまく遂行できないように思っています。
次に、企業の知財方針を作成するには、内的要因と外的要因の把握が必要だと思っています。内的要因とは企業とその知財部門が抱える課題、あるいは強みといったものです。外的要因は、企業とその知財部門が他社や社会との関係で直面する課題、あるいは強みといったものです。これを行うには、企業が属する業界の事情、企業が活動する国、地域の事情、協業他社及びその知財部門に対するベンチマークといった事実に対する客観的分析が必要となります。その上で、経営課題と結びつく形で企業の知財方針を立案することになります。

上に書いたことを完璧に行っている企業がどれだけあるかという具体的数字については私は明確な証拠を持っていませんが、理想的には上に書いたことを個別に実践することで企業知財部門の部門方針と企業の知財方針が決定されると思っています。

さて、新卒採用者が企業知財部門に配属されることが決定したとき、上に書いた事項をどのように実践するのか、実践できるまでの知識と経験を得るのか…企業内の個別事情についての知識は、当該企業での勤務経験を重ねること以外に得る方策はないでしょう。また、協業他社の知財部門のベンチマークについては、残念ながら知識を得ること自体が非常に困難です(やってできないことはないですが、一般化ができないのです)。それ以外の知識については、最近は経営学、MBA(随分と批判されていますが、知識を得る手段としては有用なことが多いと思います)、MOT、MIPなど、学ぶ手段は随分と増えたと思っています。ただ、知識として得たとしてもこれを応用する段階では各人の知恵が必要だと思っています。知識は応用して初めて実践の場で役立ちます。

あと、自分の経験からすると、様々な事項に対する問題意識をどこまで持っていられるかが結構な鍵になると思っています。現状を見て何を問題と考えるか、そしてそれをどのように解決したらよいか、についての思考実験を常に行うことで、問題意識を継続して持つことができると思います。ただ、問題意識を部門内の他の人、特に上司、先輩に直にぶつけてそれが直ちに採用されなくとも、そこで意気消沈してはいけないと思います。採用されないにはそれなりの理由があることが多いです。採用されない場合には何故採用されなかったかについての謙虚な反省が必要です。採用されないことを他人の批判につなげるのは得策ではありません。

とは言え、実際に知的財産戦略業務に従事するまでには結構な年月がかかると思います。それまで夢を持ち続けていられるか、ですね。

特許事務所HPを見ていて思うこと

特に理由はないのですが、色々な理由で特許事務所のHPを検索して閲覧した際に、どのような業務をメインにしているのかについてもチェックしています。最近目立っているのが、特許事務所の業務の中に「コンサルタント」と書いてある特許事務所です。数多くの特許事務所が「コンサルタント」業務を行うと書いてあります。

特許事務所が「コンサルタント」業務を行うことに何ら問題はありません。気になっているのが、「コンサルタント」という言葉が非常に多義的であるので、「コンサルタント」業務の中身がどうなっているか、ということです。つまり、その特許事務所が「コンサルタント」業務であると考えている業務内容の詳細と、HPを見る人が「コンサルタント」業務と書いてあって思い浮かべる業務内容の詳細との間に食い違いが生じた場合、何かしらの問題が生じる可能性があるのでは、と思うのです。

当然、「コンサルタント」業務を行うと記載している特許事務所HPのほとんどには、「コンサルタント」業務は具体的に何を指すかという補足事項が記載されています。大抵の場合、「コンサルタント」業務と書いてあると、それは明細書作成業務の前段階である発明発掘作業、特にブレスト、リエゾンに出席してアドバイスを行う作業を指していることが多いです。このような作業は、弁理士が行う業務の中で特許性のある発明を提案書から抽出する作業に近いとも言えるので、弁理士の強みを生かした作業であると言え、弁理士が行う「コンサルタント」業務としては比較的ハードルが低く、しかも知財コンサルタント業務を行う他の士業に対する差別化要因となり得るでしょう。

一方、企業は知財コンサル業務という言葉にどのようなイメージを抱くのか。なかなかこういった観点からの調査は少ないのですが、特許庁が行った「今後の弁理士の育成のあり方に関する調査研究報告書」において、弁理士が行う知財コンサル業務に対する要望をアンケートで聞いた結果が掲載されています。詳細は報告書をご覧いただきたい(若干内容が細かいので)のですが、概略的には、大企業は自社知財部では得られない専門業務を知財コンサル業務として希望し、中小企業は、人的リソースが少ないことが多分に背景にあり、日頃の知財全般に関するお悩み相談、また、特許権の有効活用に関するアドバイスを知財コンサル業務として希望しているようです。

上に書いた発明発掘業務といった上流業務もある意味でお悩み相談の中に入ってきますので、あながち弁理士と企業との間にミスマッチングがあるとは言えませんが、中小企業が知財コンサル業務として弁理士に求めている業務は、発明発掘業務を包含する、より広範な内容に関するものであるように推測します。
ただ、ここで注意すべきは、中小企業が知財に関するお悩み相談を希望する背景として、上に述べた人的リソース不足、より詳細には自社内に知財専門家がいないことがあると推測されます。知財業務を日常的にしかも定常的に行っている部署なり人材がいる企業であると、「お悩み相談」は企業知財部門の人間が行うべき業務です。従って、弁理士が中小企業向けの知財コンサル業務を行うとき、その弁理士が中小企業の企業知財部門員として振る舞うことが、クライアントとしての中小企業の顧客満足度を高めることにつながるのではないか、と推測できます。

では、中小企業の企業知財部門員として振る舞うことが期待される知財コンサル業務は、弁理士の専門性を生かす業務であるのか、あるいは、他の士業に対して差別化要因となりうる業務であるのか。この点については、実際に知財コンサル業務をされている弁理士先生毎に、また、知財コンサルタントを目指しておられる弁理士先生毎に意見が異なるのではないかと思っています。企業の知財部門経験者であることが有利に働くかどうかについても、実は色々だと思っています。それは、企業毎に知財に関するお悩みは異なるので、自分が所属した企業知財部門における経験が直ちにクライアント企業に対するお悩み解決に直結するとも言えないからです。そして、クライアント企業に対する適応力云々を議論し始めると、それは一般的にコンサルタントに求められる資質であるとも言えるので、ますます企業知財部門における経験が有利であるかどうかという議論から離れていってしまいます。

話を元に戻して、特許事務所HPにおいて、その特許事務所が得意とする業務以外の内容を業務内容として記述することの危険性はあると思いますので、発明発掘業務を知財コンサル業務として記述することは、実に誠実な態度であると言えます。当然、様々な過去の経験を背景に、発明発掘業務以外の業務について知財コンサル業務として記述することは他の特許事務所に対する差別化要因となりますので、好ましいことであると言えます。後は、クライアントに対してどのような知財サービスを提供できるかについて、クライアントが抱える悩み(知財業務に関する課題と言い換えてもいいでしょう)に真摯に向き合い、解決する態度はこれからの特許事務所にとって一つの方針になるのではないかと思っています。

追伸:自分の手元にある、経営コンサルに関する書籍(経営コンサルティング 第4版)で「経営コンサルティング」に関する定義を見ていたのですが、経営コンサルティングを機能面で見るか専門職業的サービスで見るかで定義が色々とあるようです。当然、いずれが正しいということではなく、両者は補完的関係にあるわけです。


Apple vs Samsung覚え書き

書こう書こうと思っていたApple vs. Samsungの訴訟案件、アメリカでの陪審の評決が出て、さらには日本では1つの特許について地裁判決が出たようですが、まだわからないことが多いこともあり、現時点で私が考えていることを備忘録的に書いておきます。なお、訴訟記録等を詳細に見ていないので、結構当てずっぽうな議論であることを事前にお詫びしておきます。

Apple vs. Samsungの訴訟案件は全世界的に広がっていて、韓国、日本、米国等複数の訴訟案件が並行しているようです。訴訟対象となっている特許権、意匠権は訴訟案件毎に異なるようですが、大別すると、

Apple…iPad等の意匠(米国の場合意匠特許=Design Patentと言うので、報道記事では実に頻繁に「特許」と省略されていることが多いです)及びUI関連の特許権(UI関連で意匠権はほとんど成立しません)を含む特許権
Samsung…移動体通信、特にいわゆる3G規格に関する必須特許権を含む特許権

各国の訴訟では、論点はだいたいこのようになっていたようです。

・意匠権=Galaxy Tab等がiPadの意匠権を模倣(厳密には侵害ですが、わかりやすい言い方として)したか否か
・UI特許権=Samsung側からの特段の反論は報道記事からはあまり見えてこない、見えているのは、Apple側がSamsungとしては考えられない高額のライセンス料のオファーをしてきた
・3G必須特許権=Appleは、自分がQualcommからチップを買っているので、3G必須特許権はこのチップベンダーにより解決されている、あるいは、規格必須特許権はFRAND(fair, reasonable, and non-discriminatory terms)でのライセンス供与が必要であるが、Samsungが提示したライセンス料はFRANDから逸脱している

意匠権については、実にガチンコで似ている似ていないという議論が繰り広げられたようです。もっとも、報道されている内容は、多分に陪審団を意識した訴状の内容に基づくものなので、オリジナリティに関する議論と物真似に対する辛辣な指摘(糾弾と言える程度の)がクローズアップされていて、一般的な意匠の類似判断とはちと異なる、非常にシンプルな物言いになっているのだろうと思っています。この点が、陪審団による評決を経る米国の知的財産訴訟の難しさでもあります。ただ、似ている似ていないという議論は、一般的な意匠権侵害事件においてもなかなか微妙な問題ですので、ここでは論評を避けます。UI特許権については、上に書いたようにSamsung側の反論が報道記事からあまり見えてこない(私が見過ごしていた場合は申し訳ありません)ので、なかなか論評できません。

FRANDの議論については、報道記事でちらちらと訴訟時の応酬が見えていますが、報道記事は法律的な正確性を欠くことが多いので、本当のところは判決文を見ないとよくわからないではあります。ただ、FRANDの議論については、このApple vs. Samsung事件に限らず、最近の電機・通信系企業の悩みの一因になっていると思っています。
FRANDの考え方は独禁法の考え方を色濃く反映しています。技術規格に必須の特許権を特許権者(含む規格制定議論に参加した企業全体)が独占使用すれば、規格制定に参加しなかった企業はこの必須特許権の存在により市場そのものへの参入を阻害されます。従って、規格制定に参加するかどうかにかかわらず、ライセンスを求める企業に対して必須特許権はライセンスされるべきであり、しかも、そのライセンス料は妥当なものでなければならないという考え方が支配的です。これがFRANDの考え方です。
では、FRANDによるライセンス料はどの程度が適切であるかについては、技術規格個別の事情等もあるので、FRANDだからいくら、という決め方はされません。また、必須特許権を保有する企業同士の場合はライセンス料の相殺があり得るので、一つの技術規格におけるライセンス料が一律であるかどうかの保証もありません。このあたりの事情は企業間の決め事ですので、具体的なことはよくわかりません。
今回、Appleは3G必須特許権についてライセンス料の支払いをする意思がどこまであったのか、実は私としてはそこから事情がよくわからないでいます。FRANDと言えども多くの通信機器メーカーはライセンス料を支払っているのだと推測します。そうでないと、必須特許を巡って各メーカーが「払え」「払わない」の応酬をしていなければならないからです。実際のライセンス料率やライセンス料そのものについては守秘義務があるのだと思いますので、漏れてはきませんが。だとすると、Appleが3G必須特許権のライセンス料を踏み倒す意思があったとは推測できません。
Appleがこの件について拠り所としているであろうことは、欧米(特に欧州)の公正取引委員会(各国毎に呼称は違いますが)が標準規格に関連する必須特許権に対して、権利者による権利行使を独占禁止法の観点から厳しく制限する傾向にあることです。Appleは、推測するに、Samsungがオファーしたライセンス料はFRANDの定義に合致せず、従ってSamsungによる権利行使は特許権の濫用であって認めるべきではないという論陣を張っており、欧州の一部の訴訟及び今回の米国の陪審団はこの主張を是としたのではないか。米国の陪審団の評決が「3G特許権非侵害」という報道を幾つか見たのですが、3G規格を使用している限り形式的には侵害していないわけはないので、こういった論理の組み立て方をしたのではないかと思います。
あるいは、Appleは適法な業者からチップを購入していたのであって権利は用尽(あるいは消尽)したとの主張があったかもしれません。一般的に、特許権はチップに関しても成立しますし、装置に関しても成立します。同一技術でチップと装置の双方に特許権が成立することもあります。この場合、チップメーカーはよく「チップに関するライセンスはうちでライセンス料を払っているので用尽しているけど、装置を作ったらそれは別物だと思うのでご注意を」という注意書を付しています。さて、この場合、チップに関する特許が用尽したのだったら、そのチップを使用した装置を製造してもそもそも特許権は用尽しているのでは、という考え方もあるのだと思います。この点について、似た案件が米国最高裁で争われた(Quanta vs. LG Electronics事件)のですが、米国最高裁は方法特許に関する用尽を一般論として認めたものの、上に書いたチップと装置の特許の用尽説については明確な判断をしていないと私は思っています(この事件、結構複雑なのですよ)。

…とまぁ、推測に推測を重ねた結果のお話ですので、判決文を子細に見ると色々とわかってくることがあると思います。ただ、その作業は私のお仕事ではないので、多分やらないでしょう。しかも、まだまだApple vs. Samsungの訴訟は各国で進行中ですし、数日前に評決が出た案件も米国地裁での判断ですから、本当に続くのであれば高裁での判断を待つしかありません。

あと、ついでに、この事件がAndroide陣営にどのような影響を及ぼすのかについて。Appleが対Samsungで対象としたUI特許権は、Android陣営の他の通信機器メーカーの機器にも使用されているかもしれません。そうなると、純粋な可能性としては、他の通信機器メーカーに対してもAppleは特許訴訟を提起することができるわけです。しかし、果たしてそうなるのかどうかは不透明な部分が多々あります。既にAppleはHTCに対して特許訴訟を提起していますが、他の通信機器メーカーに対しては「まだ」訴訟を提起していません。提起するならば、今すぐにでもできるはずなのに、です。
ここから先は本当に推測に過ぎないのですが、あるいは、Appleは他の通信機器メーカーに対しては、必須特許権以外による特許権侵害の反訴のリスクを考慮し、時勢を眺めているのではないか、と。元々、Appleという会社はそれほど好戦的ではないという印象を私は持っていました。Appleは米国において被告になることは多々あるのですが(NPEによる特許訴訟が多いのだと思っています)、原告になることは結構稀であると思っています。iPhone vs. Androidの構図ができた時点から、Android陣営のメーカーに対してのみ態度が違う、という感想です。

もっとも、20年ほど前は、AppleはMicrosoftに対して主に著作権の観点からUIの類似性について訴訟を提起して、ある種の泥沼状態になっていました。この時も、AppleはWYSIWYGのOS(UI的なところ)についてMicrosoftが真似をしたという主張をし、この訴訟の中で、AppleもXeroxのPalo Alto研での研究成果であるSmalltalkを真似したという議論にもなりました。何かしら、Apple(というかSteve Jobs)の虎の尾を誰かが踏んだときにAppleは猛然と仕掛けるという印象があります。20年前はMicrosoftのWindowsでしたし、今回はGoogleのAndroidだったわけです。

さらに、Samsungに与える影響については、これはあまりにも未知数な部分があってよくわかりません。Samsungの売り上げの中で携帯電話の占める割合は非常に大きいのですが、直ちにSamsungが携帯電話を売れなくなる、あるいは売り上げが低下するとはなかなか考えにくいです。特に、米国においてはeBay判決以降差止請求権を認める条件が厳格になりましたので、直ちに差し止め請求が認められる確率は低いでしょう。

こんなことで、全然結論になりませんが、取り急ぎの覚え書きということでscissors

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